「分かった」と「できる」は違う ― 自分で解けるようになるために大切なこと

学習・指導

授業中、生徒に説明したあとに、

「分かった?」

と聞くと、

「分かった」

と答える生徒は多いです。

もちろん、説明を聞いて「分かった」と思えることは大切です。

でも、私が授業をしていていつも感じるのは、「分かった」と「できる」は同じではないということです。

「分かった」だけでは、まだ「できる」とは限らない

例えば、自転車の乗り方を考えてみます。

乗り方を説明されて、その内容を理解できたとしても、それだけですぐに自転車に乗れるようになるわけではありません。

実際に乗ってみて、うまくいかなければ直して、また乗ってみる。その繰り返しで、少しずつ一人で乗れるようになります。

勉強も、これとよく似ています。

説明を聞いて理解することは、「できる」ようになるための大切な第一歩です。

でも、そこで終わりではありません。

説明した直後でも、解けないことがあります

授業では、説明したあとに、生徒自身に問題を解いてもらいます。

すると、たった今説明したばかりなのに、問題になると解けないということがあります。

決して珍しいことではありません。

説明を聞いているときには分かったつもりでも、自分でやろうとすると最初に何をすればいいのか分からない。考え方は分かっていても、途中で止まってしまう。

つまずく場所は、生徒によってさまざまです。

そのような状況で、同じ説明の仕方を繰り返しても、理解が深まるとは限りません。

大切なのは、その生徒がどこで分からなくなっているのかを見つけ、それに応じて説明の仕方を変えることです。

授業では、

説明する
→ 解いてもらう
→ どこで止まるのかを見る
→ 分からないところを確認する
→ 説明の仕方を変える
→ もう一度解いてもらう

ということを繰り返します。

苦手な内容では、一回の授業の中でこれを何度も繰り返すこともあります。

こうして一人ひとりの理解度を確認しながら進められることも、個別指導の良さの一つだと考えています。

授業中にできても、まだ終わりではありません

説明を聞いたあと、自分で問題を解けた。

それでも、まだ「身についた」とは限りません。

例えば、1週間前の夕食に何を食べたか、すぐに思い出せるでしょうか。

昨日の夕食ならすぐに思い出せても、1週間前となると、「何を食べたっけ?」となる人も多いと思います。

勉強した内容も同じで、時間が経てば少しずつ記憶が薄れていきます。

授業中は説明を聞いたばかりなので解けた問題でも、何日か経ってから同じ問題を見れば、

「これ、どうやって解くんだっけ?」

となることがあります。

だからこそ、一度できただけで終わらせず、自分でもう一度やってみることが大切です。

「宿題は早くやった方が楽」

私は普段、生徒に、

「宿題は、授業が終わったらなるべく早くやろう。早くやった方が楽だよ」

と伝えています。

授業の内容をまだ覚えているうちなら、

「あのとき、こうやって考えたな」

と思い出しながら、自分の力で問題を解き始めることができます。

学んだことを自分で思い出し、実際に自分の手を動かして問題を解く。そうすることが、学習した内容を定着させることにもつながります。

ところが、宿題を何日も後回しにして、授業で教わったことをほとんど忘れてしまうと、

「どうやって解くんだっけ?」
→「分からない」
→「解けない」
→「やりたくない」

となりやすくなります。

つまり、後回しにするほど、宿題に取り組むこと自体のハードルが上がってしまいます。

だから「早く宿題をやろう」というのは、単に早く終わらせた方がいいからではありません。

まだ記憶が残っていて、自分で解き始められるうちに取り組んだ方が、楽に取り組めるからです。

そして、自分の力でもう一度問題を解くことで、授業で「分かった」ことを少しずつ「できる」ことへ変えていきます。

もちろん、自分でやってみても解けないことはあります。

その場合は、

「ここは、まだ一人ではできない」

ということが分かったということです。

宿題を全部正解にすることだけが目的ではありません。

自分でできるところと、まだできないところを確認し、できなかったところを次の学習につなげていくことにも意味があります。

「分かった」で終わらず、「自分でできる」まで

学習は、説明を聞いて「分かった」ところで終わりではありません。

説明を聞いて分かる
→ 自分で解いてみる
→ 一人でも解ける
→ 時間が経っても解ける
→ テストでも自分で考えて解ける

ここまでつながって、初めて本当に身についたと言えるのではないかと思います。

私たちが目指しているのは、授業中に「分かった」という言葉を聞くことだけではありません。

実際に問題を解いてもらい、どこでつまずいているのかを確認する。必要なら説明の仕方を変え、もう一度やってもらう。

そして最終的には、先生がそばにいなくても、生徒自身が考えて問題を解けるようになる。

「分かった」で終わらず、「自分でできる」まで。

その過程を一人ひとり確認しながら進めていくことを、日々の指導で大切にしています。

一人ひとりに合わせた個別指導を

ECC個別指導塾ベストワン津幡能瀬校では、一人ひとりの理解度を確認しながら、「自分でできる」ようになるまでの指導を大切にしています。

タイトルとURLをコピーしました