夏期講習・冬期講習・春期講習などの季節講習では、「中学3年生なら○コマ」といったように、学年を基準に受講コマ数を提案する考え方もあるようです。
しかし、私はこの考え方に疑問を持っています。
同じ中学3年生でも、現在の学力も、苦手な単元も、目標とする高校も違います。
すでに目標にかなり近いところまで来ている生徒もいれば、中学1・2年生の内容からしっかり復習する必要がある生徒もいます。
この二人に、同じ学習量が必要とは限りません。
必要な学習量は、「何年生か」だけではなく、「現在の立ち位置」と「目標地点」との差によって変わります。
だからこそ、ベストワン津幡能瀬校の夏・冬・春の講習のご提案は、まず「何コマ受講するか」を決めるのではなく、その生徒に何が必要なのかを考えることを大切にしています。
現在の立ち位置と目標地点から、必要な学習を考える
季節講習の提案を考えるとき、まず確認したいのは、
「現在、どこまでできているのか」
そして、
「どこを目指しているのか」
ということです。
その二つが分かれば、その間を埋めるために何が必要なのかを考えることができます。
たとえば、普段から当校で授業を受講している生徒の場合、これまでの授業を通して、得意なところや苦手なところ、理解が不十分な単元などをある程度把握しています。
講習の提案を作る際には、講習用テキストの単元を一覧にして、
「この単元は復習しておきたい」
「ここには○コマくらい必要」
「ここはすでにできているので、今回は扱わなくてもよい」
というように、一つずつ考えていきます。
そして、必要な学習内容と時間を積み上げていった結果として、講習のコマ数が決まります。
つまり、
現在の立ち位置
→ 目標地点
→ その差を埋めるために必要な学習
→ 必要な時間
→ 講習のコマ数
という順番です。
「20コマあるから、その中で何をしようか」と考えるのではなく、「これだけの学習が必要だから、そのためには何コマ必要なのか」と考えるのが基本です。

必要な学習を細かく判断できない場合もある
一方で、最初から必要な学習内容を細かく判断できない場合もあります。
たとえば、普段当校の授業を受講していない生徒の場合、これまでの学習状況について十分な情報がないことがあります。
その状態で、
「この単元には2コマ」
「こちらには3コマ」
と細かく決めても、根拠の薄い提案になってしまいます。
そのような場合には、「英検対策」「中学2年生・1学期の復習」といった、ある程度まとまった範囲とコマ数をご提案し、実際に問題を解いてもらいながら理解度を確認して、優先する内容を決めていくこともあります。
ただ、必要な学習内容を判断できる材料があるのであれば、その作業を省略すべきではないと私たちは考えています。
一人ひとりの現在の理解度と目標を確認し、何が必要なのかを考えることができるのであれば、まずそこから講習の提案を考えるべきではないでしょうか。
40コマなら、「なぜ40コマなのか」
必要な学習を積み上げていった結果、40コマになることもあります。
場合によっては、それ以上になることもあるでしょう。
私たちは、講習のコマ数が多いこと自体が悪いとは考えていません。
大切なのは、「なぜ、そのコマ数なのか」です。
たとえば、
「数学は中学1・2年生の内容まで戻って復習する」
「英文法の苦手な部分を復習する」
「理科の苦手単元を補強する」
「そのうえで入試問題の演習を行う」
といった学習が必要で、それぞれに必要な時間を考えた結果が40コマなのであれば、その40コマには理由があります。
逆に、すでに目標に近いところまで来ていて、必要な復習も限られている生徒であれば、同じ40コマが必要とは限りません。
40コマが多いか少ないかではなく、その生徒にとって、なぜ40コマ必要なのか。
そこを考えることが大切だと思っています。
コマ数を減らすなら、学習の分担も考える
必要な学習内容を考えた結果として40コマをご提案しても、費用や日程などの事情から、
「40コマすべてを受講するのは難しい」
ということも当然あります。
その場合、25コマにすることも、10コマにすることもあるでしょう。
ただし、40コマ必要だと考えた学習が、受講するコマ数を減らしたことで必要なくなるわけではありません。
最初の40コマで何を学習する予定だったのかが分かっていれば、コマ数を減らしたときに、塾の授業だけでは扱えなくなる内容も分かります。
そこで、
「ここは塾で優先して取り組む」
「ここは自分で復習する」
「この内容は家庭学習で進め、分からないところがあれば塾で確認する」
といったように、塾で行う学習と、生徒自身で行う学習の分担を考えることができます。
一方で、
「40コマです」
と数字だけを提示し、
「そんなに受講するのは難しいです」
と言われたから、
「では25コマにしましょう」
と数字だけを変えてしまったら、何が必要で、何が足りなくなるのかが分かりません。
それでは、学習計画を調整したのではなく、単に学習時間を減らしただけになってしまう可能性があります。
だからこそ、最初に「何が必要なのか」を考えておくことが大切なのです。
自分で取り組むことが難しければ、また一緒に考える
もちろん、
「ここは自分で勉強する」
と決めたとしても、実際に取り組んでみるとうまく進められないこともあります。
思っていた以上に理解できていなかったり、一人ではなかなか進められなかったりすることもあるでしょう。
その場合に、
「自分でやると決めたのだから、自分でやってください」
ということではありません。
実際の学習状況を確認しながら、授業の中で質問に答えたり、優先順位をもう一度考えたりするなど、できる範囲でサポートしていきます。
また、
「限られたコマ数なら、どこを塾でやった方がいいのか分からない」
という場合も、遠慮なくご相談ください。
現在の理解度や目標を踏まえて、
「ここは塾で取り組んだ方がよい」
「こちらは自分でも進められそう」
「まずはこちらを優先した方がよい」
といったことも一緒に考えます。
大切なのは、最初に決めたコマ数や学習計画をそのまま守ることではありません。
その時点で何が必要なのかを考え、必要に応じて学習の進め方を調整していくことだと考えています。
「何コマ必要か」より先に、「何が必要か」を考える
季節講習に、「中学1年生なら○コマ」「受験生なら○コマ」という一つの正解があるわけではありません。
必要な学習内容を判断できるのであれば、まず「その生徒には何が必要なのか」を考え、そのために必要な時間を積み上げた結果として、講習のコマ数を決める。
ベストワン津幡能瀬校では、この順番を大切にしています。
そして講習をご提案する以上、
「なぜこのコマ数なのか」
「このコマ数で何を学習しようとしているのか」
を、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと考えています。
一人ひとりに合わせた個別指導を
ECC個別指導塾ベストワン津幡能瀬校では、一人ひとりの理解度を確認しながら、「自分でできる」ようになるまでの指導を大切にしています。

